はやり
僕は乗り遅れたにも関わらず運良く「レモンジーナ」と「贅沢ヨーグリーナ&南アルプス天然水」をしっかり味わう事ができた。(まぁ近所のコンビニがクソ辺鄙・・・というか利用人数がある程度限られているというのもある)
個人的にはレモンジーナはシュウェップスみたいな感じだったけど、ヨーグリーナはかなり気に入ったので早く販売再開して欲しいし、そろそろペヤングも恋しい。
爆発的に話題となり、生産が追いつかなくなった挙句「レモンジーナ商法」と揶揄されサントリーはチャンスなのかピンチなのかよくわからないポジションに立たされている。
「ちょっと不思議な飲料(勝手に命名)」がそこそこ浸透し始めてどのくらいかは知らないけど、ある意味で激化しつつある「プレミア化」だったり「バリエーション展開」という点では飲料界も生存競争に絶えない。ところで今ドクターペッパーはどうしてるのやら。
この生存競争を勝ち残る鍵は「巨大な話題づくり」ではなく「流行の形成」じゃないだろうかとかぼんやりと考えてみる。
「話題」のタームは存外にも短く、人のうわさも七十五日どころか現代はもう2週間、早い時には3日くらいでたち消える。ほら、今TwitterのTLでレモンジーナやヨーグリーナの話を熱心にしている人たちはどれだけいるだろう。この傾向が最も顕著なのがアニメキャラクターだけど、まぁこれはいいでしょ。ね、例の紐みたいなアレ。
ところが「流行」は根深い。それはAudiの「シングルフレームグリル」が最たる例。コレをデザインしたのは当時Audiでデザイナーをしていた和田智さんである。して、Audiがこのグリルを出した途端にそれを追随するモデルが増えた。
例えば「三菱ギャラン/ランサーエボリューションX」、「日産GT-R」やレクサスの「スピンドルグリル」も完全に後追いである。
こうして、そろそろ10年目を迎えようかというデザインアイコンとなったシングルフレームグリルだけども、コレは一種「デザイン的な大成功」なのである。
簡単にいうと、デザインとは「話題」ではなく「流行」を作り出すことが"企業としては"ありがたいわけである。だって売れるし。お金にならないなら企業としては要らないのだ。ちなみにファッションデザインは概ねこういった意図で動いている。
そういう意味でレモンジーナやヨーグリーナが「流行を作る」事ができるかどうかがある意味で商品としての失敗成功を見極めるラインかなぁ。サントリーとしては「想定外の売れ行き」だろうけど、大企業からして多少のマーケットスケールを想像できるものだと思うけど...。特に昨今はリアクションの速度と強度がダイレクトなわけだし。
ところで、流行とカルトはある種表裏一体ではないだろうか。
流行は広域の、世間一般に浸透するムーヴメントとすると、カルトはその逆で「ごく一部の狭い領域で浸透するムーヴメント」だと言える。
「世間でカルト的人気の!」とは言わないし、「一部で流行の!」とも言わない・・・いや、後者はある意味あるかもしれない。
ともかく、サントリーがレモンジーナやヨーグリーナを「カルト」ではなく「流行」に持っていけるかどうか...。ヨーグリーナは商品インパクト的にもかなりイケると思うんだけどなぁ・・・。いろはす温州みかんと共にデスクに並べておきたい「プレミアムミネラルウォーター」の一角に立ち上ったので早急な生産再開を望むべく。
ところで本文を書いて少しレモンジーナに関する記事をクロールしてると面白いものを見つけた。
・・・なるほど、これサントリーは多分狙ってやってそうだぞ・・・。
似たようなことを田宮模型がミニ四駆でいっぱいやってる気がするけど、もしかしてスポット生産とかなのかしら?
品薄商法というよりは「利益回収できるかわからないから、ひとまずこれくらい売れればOKOK」のレベルまでを生産して様子見。みたいな。